Psy Trance【サイケデリックトランス】の作り方

PsyTranceの作り方
はじめに

Tranceの派生ジャンルである、Psy Trance(サイトランス)、Psychedelic Trance(サイケデリックトランス)の基本的な作り方を解説します。

目次

サイトランス サイケデリックトランスのリズム・ベース

Tranceを基本としているのでリズムとベースラインはTranceの作り方と同様です、

テンポは138~145程度で、ドラムは4つ打ちす。
ドラムの4つ打ちについては『キックが重要!4つ打ちとは』が参考になります。

あわせて読みたい
キックが重要!4つ打ちとは ~基本リズムパターン~ はじめに ダンスミュージックでは王道となる4つ打ちを紹介します。 4つ打ちとは リズムの基本となるバスドラム(キック)が、1小節に4つ並ぶことから4つ打ちと呼ばれます...

ベースの打ち込み方については『意外と簡単!?トランスの作り方』を参考に打ち込んでみて下さい。

あわせて読みたい
DTMでのトランスの作り方・作曲方法を紹介します みなさんはトランス(Trance)作ってますか?今回はいくつかのポイントを押さえるだけで下記のような曲を簡単に作れるようになります。 NOV · INVERSION 使用する音色につ...

サイトランス サイケデリックトランスの構成・コード進行

曲の構成は、ブレイクとドロップを繰り返す形になります。
ビルドアップは挟まずに静かなパートから一気に盛り上げます。

サイトランスではコード進行しない方が雰囲気が出ます。
変化させる場合は、ルート音を固定して構成音を変化させるとサイトランスっぽくなります。

サイトランス サイケデリックトランスのメロディ

サイトランスでは連続的に音程が変化するメロディは使いません。
メロディの代わりに、シーケンスパターンや、アルペジオを使います。

短いフレーズを繰り返して、シーケンスパターンを作成しましょう。
音数も少なく、単純なパターンの方が雰囲気が出ます。

例えば8小節のループを2回繰り返して16小節のブロックを作る場合は、前後半共に同じパターンを使用すると良いです。
メロディで変化を付けるのではなく、音色を変化させるとサイトランスらしい雰囲気が作れます。

アルペジオについてはシンセサイザーに搭載されるアルペジエーターを使用すると簡単です。
SERUMにはアルペジエイターが搭載されていないので、LFOでパターンを作成します。

SERUMのLFO設定で音程を描く
SERUMでのLFO設定例

midiノートを直接打ち込んでシーケンスパターンを作成しても良いです。

midiノートでシーケンスパターンを作成、単純なフレーズを繰り返す
midiノートでシーケンス作成

サイトランス サイケデリックトランスのエフェクト

深いリバーブと、フィードバックの多いディレイが主軸になります。
この2つを組み合わせると宇宙のような、サイケデリックな雰囲気が出せます。

サイトランスでは、音色以外にノイズのような音をリズムの一部として用います。
サンプルパックのサンプルを使うか、シンセサイザーで音を作りましょう。

ノイズエフェクト音の作り方【SERUM】

説明はSERUMで行いますが、他のシンセサイザーでも同じ設定を行うことで、似た音を作る事が可能です。

デフォルトの状態からフィルターを有効にしてバンドフィルターを選択します。
レゾナンスを少し上げましょう。

SERUMのバンドフィルターを選択しレゾナンスを少し上げる
SERUM FILTER設定

フィルターのカットオフをLFO2にアサインします。
(LFO2をフィルターのカットオフにドラッグ&ドロップする)
LFOのRATEは4bar以上で、ゆっくり変化するように設定します。

SERUMのLFO2のRATEを4bar以上に設定し、フィルターのカットオフにアサインする
RATEを変更したLFO2をフィルターカットオフにアサイン

LFO1はオシレーターのCRSにアサインし、RATEは1/32程度に設定します。

SERUMのRATEを変更したLFO1をオシレーターCRSにアサイン
RATEを変更したLFO1をオシレーターCRSにアサイン

エンベロープのサスティンをマイナスに振り切ります。

SERUMのエンベロープのサスティンをマイナスに振り切る
ヘンベロープのサスティンを短くする

エフェクト設定に移ります。
ディストーションを有効にしドライブを上げます。
ディレイを有効にし、ディレイタイムを1/8程度に設定してMIX量を上げます。

SERUMのディストーションとディレイ設定
ディストーション、ディレイの設定

以上で設定は完了です。
作成したサンプルは以下のような音になります。

DTMに必要なプラグインエフェクトは沢山有ります。
おすすめエフェクタープラグインで便利なプラグインバンドルを紹介しているので、是非ご覧ください。

あわせて読みたい
【まだ持ってないの?】2022年おすすめDTM用エフェクタープラグインバンドル 3選 はじめに DTMでは必ず使用するであろうプラグイン、今回はおすすめのエフェクタープラグインバンドルを3つ紹介していきます。 おすすめ度1位 iZotope AI系製品 マスタリ...

おすすめマルチ音源で最新のマルチ音源を紹介しています。
まだ導入していない方は是非ご覧ください。

あわせて読みたい
【揃えておきたい!】2021年おすすめDTM音源 3選【総合音源、マルチ音源編】 はじめに DTMを始めたらまずは音源を揃えなくちゃ! と、いうことで今回はおすすめのDTMマルチ音源を3つ紹介していきます。 定番モデルを中心に紹介するので、DTMを始め...

最後に

Tranceのサブジャンルなだけあって制限が多く比較的作り易いかと思います。
是非チャレンジしてみて下さい。

参考までに、解説した内容で私がPsyTranceにチャレンジした曲は以下の2曲になります。

あわせて読みたい
GettingNowhere 投稿日 2020/4/30 ジャンル TrancePsytrance 曲の特徴 Tranceを基本としメロディや音色(ピアノ、ストリング))にクラシック要素を取り入れた楽曲になります。またverseの...
VerseをPsyTrance調にしています
あわせて読みたい
breaking Dawn 投稿日 2021/1/3 ジャンル TrancePsy Trance 曲の特徴 概要 Psy Tranceに初チャレンジです。イントロ、アウトロを静かなパートで挟んで、中間は大部分をドロップパート...
PsyTrance自作曲

最期に私の好きなPsyTranceアーティストを紹介します。

vinivici
Astrix
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

IT技術者でありDTMer
EDMの作曲を始めたところ楽しさに気づき、ロック以上にハマっています。
楽器はギターを弾いており、バンドではギタリストとしても活動しています。

コメント

コメントする

目次