プラグインとは
DTMで云うプラグインとは、増設可能なソフトウェアを指します。
DAWに備わっている機能に対し、プラグインで機能を補う、新機能を追加するイメージです。
また、DTMのプラグインは大きく2つに分けられます。
音源
シンセサイザーやサンプラー等の音を発するプラグインです。
楽器の音をサンプリングしたサンプラー、基本的な波形を編集して発音するシンセサイザー等沢山の種類があります。
エフェクター
音を加工するプラグインを指します。
一度は聞いたことがあるかと思いますが、ディレイ、イコライザー、コンプレッサー、リミッター、リバーブ等のプラグインをエフェクターと呼びます。
規格について
プラグインには規格があります。
DAWが各社から提供されているのでお気付きかもしれませんが、プラグインの規格は乱立している状態で統一化されていません、
代表的な規格を挙げると
VST系 | Steinberg-Cubase |
DirectX系 | Microsoft |
RTAS | Avid-ProTools |
AAX | Avid-ProTools |
AudioUnits | Apple |
MAS | MOTU |
と挙げていくとキリが無いのですが・・・
DAW毎に扱える規格が異なるので、お使いのDAWの仕様と購入予定のプラグインの規格を確認しましょう。
なかでもVST系が一番普及していて、対応しているプラグイン、DAWが多いです。
プラグインは星の数程存在するので、系統別に絞って紹介したいと思います。
音源
総合音源
色々な楽器の音が収録されている音源を指します。
クオリティは専用音源と比べて落ちますが、ジャンルに関わらず使える音が沢山収録されているので、お気に入りの総合音源が一つあると凄く便利です。
Native Instruments Kompleteシリーズ
厳密には総合音源では無いですが、専用音源、サンプラー、シンセサイザー、エフェクター等、沢山のプラグインをバンドルしたパッケージです。
これを持っていれば対応できるジャンルが一気に広がります。
ただ、EDMや劇伴向けの音が多いので、ロック(バンドサウンド)を作りたい場合はおすすめしません。
その他総合音源については別記事で紹介していきます。
専用音源
ピアノ、ギター、ドラム等、単一の楽器に絞った音源を指します。
比較的高価ですが、一つの楽器に絞っている分クオリティが高い傾向です。
FXPANSION BFD3
リアルなドラム音源の定番です。
個々の音を作りこむことが可能ですが、設定項目が多く初心者向けとは云えません。
思った音に辿り着くにはある程度の知識が必要となります。
(手軽なドラム音源ではありません)
その他専用音源については別記事で紹介していきます。
シンセサイザー
基本的な波形(矩形波等)を編集し音を発する楽器です。
シンセサイザーとは広義で、先に紹介したサンプラーもサンプリング音を再生するシンセサイザーになります。
良く思い浮かべるザ・シンセサイザーの音というのはウェーブテーブルシンセサイザーというシンセサイザーになります。
XFER RECORDS SERUM
EDMでは定番のシンセサイザーです。
変更に応じて表示波形がグラフィカルに変化する為、音のイメージが捉え易いです。
私はSERUMでシンセサイザーの勉強をしました。
設定項目が多いこと、エフェクターも搭載されているので音の幅が広く、音を作っているだけでも楽しめます。
エフェクター
エフェクターは音の加工を行うプラグインです。
エフェクターは使う場面、設定が異なり、用途により切替が必要です。
特にWAVESのエフェクターが有名、定番で、お安く手に入るバンドル版がおすすめです。
最近ではiZotopeから、AI技術を導入した非常に便利なエフェクターが提供されています。
iZotopeプラグインについて詳しく知りたい方は「iZotope関連情報」を参照下さい。
エフェクターにも沢山のジャンルがあるので、代表的なものを列挙します。
ダイナミクス系 | 音圧、ボリュームを加工するエフェクター、ディストーションやコンプレッサー等 |
EQ | 周波数帯別に音量を調整するエフェクターです |
空間系 | ディレイやリバーブ等、反響音を足して空間を表現するエフェクターです |
ピッチシフター | 音程を調整するエフェクターです |
モジュレーション系 | コーラス、フランジャー、フェイザー等 実音に対して位相をずらした音を足すすことで、ウネウネしたような音が得られるエフェクターです |
WAVES Diamond
プロも使用するWAVESのプラグインは定番中の定番です。
Diamondは頻繁に使うプラグインや音源がバンドルされています。
個々に買うとかなり高価ですが、バンドル版は高コスパです。
iZotope Tonal Balance Bundle
ボーカル用のNectar 3、
マスタリング用のOzone 9、
ミキシング、チャンネルストリップのNeutron 3等がバンドルされた製品です。
iZotopeの製品にはいくつかグレードが用意されているのですが、Advanced版(グレード)を選ぶ事をおすすめします。
AdvancedにはiZotope製品のキモとも云えるAI技術を使用した自動化ツールが搭載されています。
上級者は時短ツールに、初心者の方は勉強することも可能となります。
最後に
簡単ではありますが、DTMプラグインについて解説しました。
プラグインは沢山あるので、集めるだけの沼にハマることもあります。
沼にハマらないようにするには、定番のプラグインから集めていくのが良いです。
癖のあるプラグインは使い方が難しかったり、使い所が限られることが多い為です。
私が使用しているエフェクター・プラグインについては「機材レビュー」で一覧にしています。
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