今回は、Stable Diffusionで使用できるAnimagine XLの最新バージョン「Animagine XL 3.0」モデルの特徴や魅力、使い方などを解説します。
アニメ画像を生成したい人は、ぜひ参考にしてください。
- Animagine XL 3.0のインストール方法
- Animagine XL 3.0の使い方
- Animagine XL 3.0のサンプル画像
Animagine XL 3.0とは
Animagine XL 3.0 は、前身である Animagine XL 2.0 の機能を基にして構築された、洗練されたオープンソースのアニメ テキストから画像への変換モデルの最新バージョンです。
Animagine XL公式サイト
Stable Diffusion XL に基づいて開発されたこのイテレーションは、手の解剖学的構造の顕著な改善、効率的なタグの順序付け、アニメのコンセプトに関する知識の強化により、優れた画像生成を誇ります。
前回のイテレーションとは異なり、美的ではなくモデルに概念を学習させることに重点を置きました。
SDXLベースのアニメ系モデルは、扱いにくく品質が低いモデルが多い印象ですが執筆時点ではトップに君臨するにふさわしいモデルと感じました。
その証拠にAnimagine XL 3.0は公開から爆発的な人気を誇り、ダウンロードランキングトップです!
Animagine XL 3.0の特徴
Animagine XL 3.0の特徴は、以下の通りです。
- 高画質でリアルなアニメ画像を生成できる
- AI画像生成で苦手な手の生成が上手
- サンプリングステップ数を低めに設定しても高画質
- 専用のタグ(プロンプト)で細かな設定が可能
Animagine XL 3.0の使い方
Animagine XL 3.0のインストールから使い方を紹介します。
Animagine XL 3.0はデモサイトも公開されているので、ローカル環境が無い方でも使用することが可能です。
モデルのインストール
Animagine XL 3.0はcivitaiとHugging Faceからダウンロード可能です。
モデルのインストールについては以下の記事で解説しています。
以降はstable diffusion WebUIで使うことを前提に、Animagine XL 3.0の使い方を解説していきます。
stable diffusion WebUIをインストールしていない方は、以下の記事を参考にインストールしてみましょう。
SDXLベースモデルはより多くのVRAMが必要になります。
VRAMが少ない場合には軽量なクライアントアプリ「Fooocus」や、高速に生成できる「WebUI Forge」もおすすめです。
基本的な設定
Animagine XL 3.0の基本的な画像生成の設定は以下が推奨されています。
- サンプラー:Euler a
- サンプリングステップ数:30未満(25~30がおすすめ)
- CFGスケール:5~7
サンプリングステップ数が低めでも高品質だから、画像生成速度も期待できるね
専用の呪文(プロンプト)について
Animagine XL 3.0は専用のタグ(プロンプト)で学習されています。
ここからはプロンプトの構成から、専用の呪文を紹介していきます。
呪文の順序について
Animagine XL 3.0のプロンプトの構成は、公式から以下が推奨されています。
1girl or 1boy, キャラクター名, アニメのシリーズ名, その他の呪文
著作権的には微妙ですが、キャラクター名やアニメのタイトルも使用することが可能です。
使用できるキャラクター名、シリーズ名はHugging Faceで公開されています。
品質に関する呪文
SDXL系ではSD1.5で使用するmasterpieceなどは、効果がないことがほとんどですが、Animagine XL 3.0は従来と同じ呪文が使用できます。
(括弧内はスコア)
- masterpiece(>150) プロンプトでおすすめ
- best quality(100-150) プロンプトでおすすめ
- high quality(75-100)
- medium quality(25-75)
- normal quality(0-25)
- low quality(-5-0) ネガティブプロンプトでおすすめ
- worst quality(<-5) ネガティブプロンプトでおすすめ
Rating Modifiers
NSFWコンテンツ向けのタグです。
- general(General)
- sensitive(Sensitive)
- questionable, nsfw(Questionable)
- explicit, nsfw(Explicit)
基本的なコントロールは「NSFW」だけでOKです。
プロンプトに追加すればNSFW画像に、ネガティブプロンプトに追加すれば一般向け画像とコントロールが可能です。
年代の指定
各年代のアートスタイルを指定することが可能です。
昔のアニメ風のスタイルも指定できるので、面白いですよ。
- newest(2022年から2023年)
- late(2019年から2021年)
- mid(2015年から2018年)
- early(2011年から2014年)
- oldest(2005年から2010年)
年代指定タグの効果を確認
タグ(呪文) | 年代 | サンプル画像 |
---|---|---|
newest | 2022年から2023年 | |
late | 2019年から2021年 | |
mid | 2015年から2018年 | |
early | 2011年から2014年 | |
oldest | 2005年から2010年 |
年代を指定しない場合は、newestと同じ画像が生成できました。
推奨設定
美しい画像を生成する推奨プロンプトが公開されているので紹介します。
先頭に「masterpiece, best quality」を追加する
masterpiece, best quality,
推奨解像度
サポートされている解像度は以下の通りです。
(括弧内はアスペクト比です)
- 1024 x 1024(1:1)
- 1152 x 896(9:7)
- 896 x 1152(7:9)
- 1216 x 832(19:13)
- 832 x 1216(13:19)
- 1344 x 768(7:4)
- 768 x 1344(4:7)
- 1536 x 640(12:5)
- 640 x 1536(5:12)
もちろん推奨なだけで、その他の解像度でも高画質な画像が生成できます。
Animagine XL 3.0で作成した画像例
Animagine XL 3.0で作成した画像例を以下に示します。
使用したプロンプトを確認
masterpiece, best quality, 1girl, cute,smile,
chibi, full body, jumping, pink background,
late
上記のような可愛らしいちびキャラの生成方法は以下の記事で紹介しています。
使用したプロンプトを確認
masterpiece, best quality, 1girl,
looking back, armor, night, neon, cyberpunk,
oldest
使用したプロンプトを確認
masterpiece, best quality, 1girl, upper body
looking up away, sky, night, starry sky,
early
使用したプロンプトを確認
masterpiece, best quality, 1girl,
holding weapon,holding gun, one knee, outdoor, forest,
late
どれも非常に高品質ですね。
さらにプロンプトに忠実な点も嬉しいですね。
簡単に指定通りの画像が生成できるので、すごく扱いやすいです。
ここでは画像を紹介できませんが、NSFWにも強いので、はっきりいってアニメ系では万能です。
まとめ
今回は、Animagine XL3.0の特徴や魅力、使い方などを解説してきました。
Animagine XL3.0は、アニメ画像を生成したい人にとって、まさに最強のモデルです。
高解像度でリアルなアニメキャラクターを簡単に生成できるので、ぜひお試しください。
Animagineの新しいバージョン「3.1」が公開されました!
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