Stable Diffusion SD upscaleで画像の解像度を上げる方法【低VRAMで使えるアップスケーラー】

雪の降る夜の街に立つ女性のAI写真

この記事ではStable Diffusionのアップスケール機能、SD upscaleの使い方を徹底解説します。

SD upscaleを使えば簡単に画像の解像度を上げることが可能です。

この記事で理解できること
  • SD upscaleを使って画像の解像度を上げる手順
  • SD upscaleのアップスケーラーモデルの効果と、おすすめモデル
目次

SD upscaleとは

SD upscaleはStable Diffusionのアップスケール機能で、タイル状に分割した小さい画像単位でアップスケールするため低VRAMで高解像度化が可能です。

Stable Diffusionでアップスケールする方法はたくさんありますが、SD upscaleは他の機能・手順と比較して以下のメリット・特徴があります。

メリット
デメリット
  • 低VRAMで使用可能
  • 4倍までアップスケール可能
  • 構図の影響は設定にもよるが、維持してアップスケール可能
  • img2imgでのみ使用可能

Hires. fixとVRAM使用量を比較してみました。
テストでは512×512の画像を4倍にアップスケールしています。

VRAM使用量比較
Hires, fix
約13GB
SD upscale
約4GB

VRAM使用量が少ないから、多くのGPUで高解像度化が可能だね。

SD upscaleの使い方

インストールについて

AUTOMATIC1111の場合は、最新版に更新してあれば使用可能です。
Verが古い場合は、以下の記事を参考にアップデートしましょう。

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まだインストールしていない方は、以下の記事を参考にインストールしてみましょう。

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A1111とForgeで使用できるモデルに差があります。
使用できるモデル数はForge > A1111です。

アップスケーラーモデルを追加する場合

標準のモデル以外にもアップスケーラーモデルを追加することが可能です。

おすすめのモデルは以下の通りです。

  • 4x-Ultrasharp:名前の通り、シャープで高精細な画像が生成できます。
  • 4x_foolhardy_Remacri:高精細かつ、崩れた部分の復元も得意なモデルです。

ダウンロードしたモデルは、「models」→「ESRGAN」フォルダに保存します。
モデルを保存した後は、WebUIを再起動しましょう。

画像の解像度を上げる手順

STEP
img2imgタブに移動し対象画像をロードする

上段メニューからimg2imgタブに移動して、アップスケールしたい画像をロード(ドラッグ&ドロップ)します。

img2imgタブに移動し、画像をロードするよう促している
STEP
ScriptからSD upscaleを選択する

下段に表示されているScriptからSD upscaleを選択します。

STEP
SD upscaleの設定を行う
SD upscaleの設定画面
スライダーで調整可能
モデルはチェックボックスになっている
Tile overlap

タイル同士の重なりを設定します。
(多くの場合は64で問題ありません)

Scale Factor

アップスケール倍率を設定します。
最大値は4で、元画像を4倍にアップスケール可能です。

Upscaler

Upscalerメニューから好みのアップスケールモデルを選択します。

モデルごとの特徴については後述します。

STEP
Denoising strengthを下げる

中段のResize toメニュー内にある、「Denoising strength」を0.25以下に設定します。
(あまりに高いと画像が破綻します)

Denoising strengthを下げるよう促している

おすすめは0.2だよ

あとは画像生成するだけです。

その他プロンプトで画像の傾向を変更することも可能です。
(アップスケールするだけなら空欄で問題ありません)

おすすめのアップスケーラーモデルについて

各モデルを使用して4倍までアップスケールし、効果を検証しました。
検証に使用した画像はイラスト系とフォトリアル系の2種類です。

アップスケール前画像を確認する
2dイラストと3dフォトリアルのAIイラスト
アップスケール前画像

いくつかピックアップしてアップスケール画像を紹介します。

2Dイラスト女性の顔のアップ
すこしぼやけている
2Dイラスト女性の顔のアップ
すこしぼやけている
2Dイラスト女性の顔のアップ
くっきり高精細
2Dイラスト女性の顔のアップ
くっきり高精細
3D女性の顔のアップ
すこしぼやけている
3D女性の顔のアップ
すこしぼやけている
3D女性の顔のアップ
くっきり高精細
3D女性の顔のアップ
くっきり高精細

モデルによって効果がかなり異なりますね。

DAT系や、Nearest、Lanczos、ScuNET系は少しぼやけた画像が生成されます。

以上の結果から、おすすめモデルは以下の通りです。

  • イラスト用:R-ESRGAN 4x+ Anime6B、SwinIR_4x、4x-UltraSharp、4x_foolhardy_Remacri
  • フォトリアル用:4x-UltraSharp、4x_foolhardy_Remacri

万能に使えるモデルは「4x_foolhardy_Remacri」ですね。
さまざまな画像に使えて高精細です。

まとめ

今回はSD upscaleの使い方を紹介しました。

SD upscaleは低VRAM環境でも動作するため、誰でも気軽に画像の解像度を上げることができます。

この記事を参考に、高解像度画像の生成にチャレンジしてみましょう!

追加したアップスケーラーモデルについてはHires, fixでも使用可能です。

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