はじめに
AUTOMATIC1111のVer1.8が、2024年3月2日に公開されました。
この記事では、Ver1.8の新機能を中心に詳しく解説していきます。
- AUTOMATIC1111 Ver1.8で追加された機能
- 一部新機能の詳細
AUTOMATIC1111 Ver1.8にアップデートする方法
AUTOMATIC1111をアップデートする手順については、以下の記事で解説しています。
WebUI Forgeについても同じ手順でアップデート可能です。
バージョンアップにより、不具合が発生する場合もあるのでバックアップは必ずとっておきましょう
AUTOMATIC1111 Ver1.8 新機能の紹介
以下にメジャーアップデートの内容を列挙します。
- torchのverが2.1.2にバージョンアップ
- Soft Inpainting マスク領域の境界が滑らかに処理される
- FP8モード このモードを使用すると、従来のFP16モードよりもさらにVRAM使用量を削減可能
- SDXL-Inpaintモデルサポート inpaintによる修復でSDXL inpaintモデルがサポートされ、より高画質な修復が可能になった
- PNG Infoが下位互換対応 旧Verで生成した画像の設定情報も読み取れるようになった
- 改善ボタンの追加 ギャラリー内の画像に対して、Hires. fixを実施可能
- LCMサンプラーを正式サポート
- DAT系アップスケーラーモデルを追加
- モデルブラウザがツリービューに対応
- プロンプトのコメントアウトに対応(#を記載した行がコメントアウトされる)
その他詳細についてはリリースページをご確認ください。
以降で、いくつか使い方などを紹介します。
FP8モード
FP8モードを適用すると、VRAM使用量が削減可能です。
有効化するには「Settings」タブ→左メニュー「Optimizations」内の「FP8 weight」を「Enable」にチェックします。
FP8モードで画像生成するとLoRAの結果が悪くなる傾向があります。
この場合は、FP8 weightの直下にある「Cache FP16 weight for LoRA」をチェックすることで改善します。
プロンプトのコメントアウト機能
プロンプトに「#」を追記すると、記載した行がコメントアウト(プロンプトが無効化)されます。
いろいろなプロンプトをテストする際に、部分的に無効化したい場合に便利です。
改善ボタンについて
画像を複数生成して、一部の画像だけ高解像度化したい場面ってありますよね?
そんなときに改善ボタンが光ります。
ギャラリー内の右下に表示されている改善ボタンをクリックすると、現在のHires. Fixでアップスケールされます。
モデルブラウザのツリー表示について
チェックポイントモデルやLoRA等のブラウザ表示がツリー表示に対応しました。
エクスプローラーのように表示されるので、目的のモデルへのアクセスが非常に便利になりました。
ツリー表示を実施するには、モデルブラウザの右側に表示されている「ツリー表示」ボタンをクリックします。
まとめ
今回はAUTOMATIC1111 Ver1.8の詳細を紹介しました。
サンプラーなどは既にWebUI Forgeで対応していたので、やっと追いついたといった感じです。
かなり便利になったので、AUTOMATIC1111ユーザーにとっては嬉しいアップデートでしょう!
コメント