はじめに
高速かつ軽量なStable Diffusionクライアント「Fooocus」でLCM-LoRAを使用する方法を紹介します。
もともと高速なFooocusですが、LCM-LoRAを使用すればさらに高速化が可能になります。
- FooocusでLCM-LoRAを使う方法
- FooocusでLCM-LoRAを使用した場合の効果
LCM-LoRAとは
LCM-LoRAは、LCM(潜在的一貫性モデル)の拡張モデルとして登場したLCMのLoRAモデルです。
Step数を少なくしても高画質な画像が生成できるため、従来方式と比べて高速に画像生成が可能になります。
Step数を減らすことで、高速に画像生成することが出来るんだね
FooocusでLCM-LoRAを使う方法
FooocusでLCM-LoRAを使うには、バージョン2.1.799以降が必要になります。
もしバージョン1を使用している場合は、以下の記事を参考にFooocusバージョン2をインストールしましょう。
※Fooocusバージョン2を起動すれば最新バージョンに更新されます
それでは実際にLCM-LoRAを使って画像生成していきましょう!
- STEP1Advancedをチェックする
Fooocusを起動すると左下に「Advanced」というチェックボックスがあるので、チェックします。
Advancedをチェック - STEP2Extreme Speedを選択する
Settingタブの上段に表示されるPerformanceメニューから「Extreme Speed」をチェックする。
Extreme Speedをチェック これで設定は完了です。
この後は普段通り画像生成するだけです。
※初回はLCM-LoRAモデルのダウンロードが実施されるので、画像生成までに時間がかかります。
LCM-LoRAダウンロード中
FooocusのLCM-LoRAでどのくらい高速化されるのか試してみた
LCM-LoRAを使用した場合にどのくらい高速化されるのか、画質の影響はどの程度あるのか確認しました。
テストに使用したモデルは「fudukimix」です。
PerformanceメニューのSpeed、Quality、Extreme Speedでそれぞれ画像生成しました。
結果は以下の通りです。
Performance 分類 | step数 | 生成効率 | 生成時間 |
Speed | 30 | 3.13it/s | 14.22sec(100%) |
Quality | 60 | 3.14it/s | 23.68sec(167%) |
Extreme Speed | 8 | 6.45it/s | 6.01sec(42%) |
Speedから比較すると約2倍、Qualityから比較すると約4倍高速化されました。
高速化の効果は十分ですね。
それでは画質を比較してみます。
Qualityは名前の通り書き込み量も増えて高画質化されていますね。
構図の影響も最小限です。
Extreme Speedにすると、書き込み量が減ってさっぱりした印象です。
また構図もかなり変化してしまいました。
構図が変わってしまうけど、画像生成速度は魅力的だね。
Advancedタブの設定は不可になる
Extreme Speedを有効にすると、Advancedタブの「Guidance Scale」と「Image Sharpness」の設定はグレーアウトされ変更できません。
別のLoRAは問題無く併用可能
試しに別のLoRAを併用してみました。
使用したのはPrgXLです。
まったく問題ありませんね。
いつもと同じ感覚で別のLoRAを使用できます。
まとめ
今回は、FooocusでLCM-LoRAを使用する方法を紹介しました。
構図には影響するけど、高速化は魅力的だよね!
Fooocusの他、拡張性の高いStable Diffusion(AUTOMATIC1111)でも、LCM-LoRAで高速化が可能なのでお試しください。
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